福井鉄道福武線
福武線 | |||
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福武線の電車 F1000形(左)と200形(右) | |||
概要 | |||
通称 | フェニックス田原町ライン | ||
起終点 | 起点:越前武生駅 終点:田原町駅 | ||
駅数 | 25駅 | ||
路線記号 | F | ||
運営 | |||
開業 | 1924年2月23日 (1924-02-23) | ||
所有者 | 福井鉄道 | ||
使用車両 | 福井鉄道#車両を参照 | ||
路線諸元 | |||
路線総延長 | 20.9 km (13 mi) (越前武生-田原町間) 0.6 km (0.4 mi) (福井城址大名町-福井駅間) | ||
軌間 | 1,067 mm (3 ft 6 in) | ||
電化 | 直流600 V 架空電車線方式 | ||
運行速度 | 最高65 km/h (40 mph)(鉄道線) 最高40 km/h (25 mph)(軌道線) | ||
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停車場・施設・接続路線 | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
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凡例
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福武線(ふくぶせん)は、福井県越前市の越前武生駅から福井県福井市の田原町駅まで、および福井城址大名町停留場から分岐して福井駅停留場までを結ぶ福井鉄道の鉄道路線である。
目次
1 概要
1.1 路線データ
2 歴史
2.1 年表
3 運行形態
3.1 近年の変遷
3.2 列車種別
3.3 えちぜん鉄道との相互乗り入れ
4 利用状況
4.1 輸送実績
4.2 収入実績
4.3 営業成績
4.4 福武電気鉄道時代の輸送収支実績
5 施設
5.1 軌道
5.2 分岐器・転轍器
5.3 橋梁
5.4 車庫
5.5 変電所
5.6 電路設備
5.7 信号・連動装置・CTC
6 駅一覧
6.1 廃駅
6.2 過去の接続路線
7 福武線でロケハン・ロケ撮影された映像作品
8 脚注
9 参考文献
10 関連項目
11 外部リンク
概要
福井・越前両都市間を結ぶ路線で、近距離の都市間輸送・市街地併用軌道・短い駅間距離・通勤時間帯の高頻度運転を特徴としており、いわゆるインターアーバンの性格を持つ。全区間で西日本旅客鉄道(JR西日本)北陸本線とほぼ並行している。
赤十字前駅付近にある鉄軌分界点からフェニックス通り上を通る田原町駅までの2.8kmと、途中の福井城址大名町停留場から分岐して福井駅停留場までの0.7kmは軌道法による軌道で、道路上を走る併用軌道区間となっている。福井城址大名町 - 福井駅間の支線は通称駅前線もしくは本線から髭(ひげ)のように分岐している線形からヒゲ線と呼ばれている。
併用軌道区間にも鉄道線の大型車両がそのまま乗り入れている光景は、福井市の特徴ともなっている。軌道区間の停留場は低床ホームであるため、鉄道線車両はドアが開くと共に階段状のステップを下げて乗降を行っている。また、雪害対策のため単線区間の分岐の多くにスノーシェルターが設置されているのも特徴である。
2005年 - 2006年度にかけて、廃止となった名古屋鉄道(名鉄)美濃町線等で使われていた路面電車タイプの低床車両が搬入され、同時に2006年1月から3月にかけて鉄道線全駅でホームを路面電車用にかさ下げした。2006年4月1日からは鉄道線を含む全線で低床車両が走るようになり、既存車両の取り替えが行われたが、いくつかの鉄道線車両はラッシュ対策のために残され、鉄道線車両はすべての駅でステップを下げて乗降するようになった。乗車整理券発行機が低床車両に導入され、花堂駅以南の無人駅に設置されていた乗車駅証明書発行機は徐々に撤去された。地域公共交通活性化法に基づく「鉄道事業再構築実施計画」が認定された2009年以降に開業した新駅は開業時から乗車駅証明書発行機が設置されていない。
併用軌道を行く鉄道車両
福井城址大名町停留場(旧・市役所前停留場時代)
(↑田原町 ↓越前武生 →福井駅方面)
浅水駅分岐器を覆うスノーシェルター
路線データ
- 路線距離(営業キロ):越前武生 - 田原町間20.9km、福井城址大名町 - 福井駅間0.6km
軌間:1067mm- 駅数:25駅(起終点駅含む)
- 複線区間:花堂 - 田原町間
- 単線区間:越前武生 - 花堂間、福井城址大名町 - 福井駅間
- 電化区間:全線(直流600V)
閉塞方式:自動閉塞式(越前武生 - 鉄軌分界点間)- 運転最高速度:65km/h(鉄道線)、40km/h(軌道線)
歴史
福武電気鉄道が今立郡神明村(現在の鯖江市三六町)にあった旧陸軍歩兵第36連隊の兵員輸送を名目に開業した。戦時下における交通企業統制で1945年に福井鉄道となる。1950年に本町通り停留場 - 田原町駅間が開業。本町通り停留場(2002年に幸橋架け替え工事に伴い廃止)側から福井駅前停留場へ曲がっていた路線は、市役所前停留場(現在の福井城址大名町停留場)で田原町方面から分岐する形に付け替えられた。また国鉄北陸本線の武生駅より連絡線を介して北陸本線と南越線との貨車の受渡しや南越線の甲種輸送が行われていた。1979年に貨物営業廃止するまでは、貨物営業駅を起点に大和紡績福井工場専用線をはじめ複数の専用線が乗り入れていた。
年表
- 1920年(大正9年)9月2日:福武電気鉄道に対し鉄道免許状下付(南条郡武生町-福井市間)[1]。
- 1921年(大正10年)8月12日:福武電気鉄道株式会社設立[2]。
1924年(大正13年)2月23日:武生新駅(現在の越前武生駅) - 兵営駅(現在の神明駅)間が開業[3]。
1925年(大正14年)7月26日:兵営駅 - 福井市駅(現在の鉄軌分界点付近)間が開業[4][5]。
1927年(昭和2年)
6月5日:三十八社駅開業[6]。
10月5日:水落駅開業[6]。鯖浦電気鉄道(後の鯖浦線)乗換駅。- 10月29日:軌道特許状下付(足羽郡本田村-福井市日ノ出下町間)[7]。
1929年(昭和4年)8月13日:上鯖江駅(現在のサンドーム西駅)開業。
1933年(昭和8年)10月15日:福井市駅を福井新駅(現在の赤十字前駅)に改称して移設。福井新駅 - 鉄軌分界点 - 福井駅前停留場間が開業(軌道線)[5]。- 1934年(昭和9年)5月1日:蒸気瓦斯倫動力併用認可[2]。
1935年(昭和10年)10月1日:鳥羽中駅開業。兵営駅 - 鳥羽中駅間の西鳥羽駅廃止[6]。
1939年(昭和14年)4月:兵営駅を中央駅に改称。
1941年(昭和16年)4月1日:急行列車の運転開始。
1945年(昭和20年)8月1日:福武電気鉄道が鯖浦電気鉄道などと合併、福井鉄道が発足。
1946年(昭和21年)6月:中央駅を神明駅に改称。
1950年(昭和25年)
7月12日:花堂駅 - 福井新駅間 複線化。
11月27日:大名町停留場を本町通り停留場(現在は廃止)に改称。本町通り停留場 - 田原町駅間が開業。福井駅前停留場へは市役所前(現在の福井城址大名町)分岐に変更。
1951年(昭和26年)12月:大和紡績福井工場専用線が福井新駅(現在の赤十字前駅)より0.6km開業。
1959年(昭和34年)7月20日:鯖浦線との連絡線営業開始に伴い、水落駅を連絡線分岐位置に移転。
1962年(昭和37年)4月1日:毛矢町停留場を移転し公園口停留場に改称、木田四ツ辻 - 公園口間の藤島神社前停留場廃止[6]。
1964年(昭和39年)12月11日:裁判所前停留場(現在の仁愛女子高校停留場) - 田原町駅間の松本通停留場廃止、裁判所前停留場を田原町方に移転[6]。
1969年(昭和44年)9月1日:花堂駅 - 福井駅前停留場 - 田原町駅間の区間運転系統廃止。
1977年(昭和52年)5月:大和紡績福井工場専用線廃止。
1979年(昭和54年)10月3日:武生新駅 - 西武生駅間を最後に貨物営業廃止。
1980年(昭和55年)4月10日:CTC化完成。
1987年(昭和62年)4月10日:下鯖江駅を西山公園駅に改称。
1989年(平成元年)10月1日:花堂南駅開業。
1993年(平成5年)4月15日:花堂南駅をベル前駅に改称。
1997年(平成9年)9月20日:ハーモニーホール駅開業[8]。
1998年(平成10年)11月30日:昼間の急行列車を廃止。
2000年(平成12年):西鯖江・神明・福井新駅の営業時間縮小。これにより終日有人駅は武生新駅のみとなる。
2002年(平成14年)7月15日:公園口停留場 - 市役所前停留場間の本町通り停留場廃止。
2003年(平成15年)12月1日:市役所前停留場 - 福井駅前停留場間 一部単線化。
2004年(平成16年)10月1日:準急列車を廃止。
2006年(平成18年)
- 1 - 3月:低床車両導入に伴う各駅(福井市内電停除く)のホーム切り下げ工事実施。および、田原町駅に変電所増設。
- 4月1日:全線で低床車両運行開始。最終を30分ほど繰り下げ。
2007年(平成19年)12月16日:昼間に福井駅前停留場 - 田原町駅間のシャトル便を新設。
2009年(平成21年)4月11日:上鯖江駅に副称「サンドーム」を制定。
2010年(平成22年)3月25日:スポーツ公園駅開業。武生新駅を越前武生駅に、西武生駅を北府駅に、上鯖江駅をサンドーム西駅に、福井新駅を赤十字前駅に、裁判所前停留場を仁愛女子高校停留場に改称。福井駅前停留場 - 田原町駅間のシャトル便を廃止しすべての列車が通し運転となる。またこの時、仁愛女子高校停留場がリニューアルされる。
- 以降、軌道区間の停留場のリニューアル工事が進み、2015年には公園口(現・足羽山公園口)停留場、2016年には木田四ツ辻(現・商工会議所前)停留場、2017年には市役所前(現・福井城址大名町)停留場のリニューアル工事が完成、これにより軌道区間の停留場は全て、幅が広がり、屋根もついて、バリアフリー対応にもなった。
2011年(平成23年)3月20日:泰澄の里駅、清明駅開業。
2013年(平成25年)3月31日:超低床電車F1000形初投入。以降、2015年に1編成、2016年に2編成が追加投入され、4編成となっている。
2016年(平成28年)3月27日:駅前線を延長して福井駅前停留場を福井駅西口広場に移設し福井駅停留場に改称。木田四ツ辻停留場を商工会議所前停留場に、公園口停留場を足羽山公園口停留場に改称。田原町駅でえちぜん鉄道三国芦原線との相互乗り入れを開始。福井鉄道の区間において9時台から16時台の間は急行として運転され、昼間の急行が復活[9][10]。
2017年(平成29年)3月25日:全駅で駅ナンバリング実施[11]。
2018年(平成30年)3月24日:市役所前停留場を福井城址大名町停留場へ改称。これにより2002年の本町通り停留場廃止以降現存する併用軌道上の5停留場がすべて改称となった。
運行形態
全列車でワンマン運転が行われているが、鉄道線(越前武生方面)と福井市内の併用軌道区間を乗り入れする列車は赤十字前駅 - 福井駅停留場・田原町駅間で係員が乗車し市内の軌道停留場で乗降する乗客への運賃収受や検札を行うことがある。
日中は、越前武生駅 - 田原町駅間で、1時間に急行1本、普通2本が運転されている。このうち、普通列車は、途中の福井城址大名町停留場から福井駅停留場まで往復した後、田原町駅に向かう(急行列車は福井駅停留場を経由しない)。
並行するJR北陸本線の武生駅 - 福井駅間は、日中、特急列車が30分間隔で運転されているが、普通乗車券のみで利用できる普通列車は1時間に1本の運転となっており、本数面では優位に立っている。
近年の変遷
1998年11月30日のダイヤ改正で日中の列車がすべて各駅に停車するようになり、急行60分・普通30分間隔から普通20分間隔に改善された。
2004年10月1日の改正で急行列車が新たに水落駅と準急停車駅の西武生駅(現在の北府駅)・家久駅に停車するようになり、朝に1往復のみ武生新駅(現在の越前武生駅) - 田原町駅間に運転されていた(田原町行きは休日運休)準急列車は急行列車に編入された。
2006年4月1日の改正で低床電車が導入され、朝7時台の武生新発田原町行き急行の増発と日中の武生新発田原町行きの福井駅前経由への変更が行われて利便性が向上した。同時にそれまで21時台だった終電が22時台に繰り下げられた。
2007年12月16日の改正で武生新発9時 - 14時20分、福井駅前発10時 - 15時20分の列車は武生新駅 - 福井駅前停留場間で運転され、市役所前停留場(現在の福井城址大名町停留場)においてこの改正で新設された800形電車により20・40分交互間隔で運転される福井駅前停留場 - 田原町駅間のシャトル便と接続するようになった(すなわち、シャトル便区間では1時間に3本が2本に削減)。
2010年3月25日の改正で、急行がベル前駅にも停車、シャトル便を廃止して越前武生駅(この日に武生新駅から改称) - 田原町駅間の列車が福井駅前停留場に立ち寄る運行形態に戻された。また、平日に限り福井駅前23時発となる田原町発越前武生行きの終電が増発された。
2011年3月20日の改正で、越前武生駅の始発が繰り上がり、福井駅前停留場に6時台に到着するようになった。4月1日から平日に限り22時台に越前武生発田原町行きが増発された。
2016年3月27日の改正で、えちぜん鉄道三国芦原線との相互直通運転を越前武生 - 三国芦原線鷲塚針原間で開始、福井駅前停留場が福井駅西口広場に移転し福井駅停留場に改称、公園口停留場が足羽山公園口停留場に、木田四ツ辻停留場が商工会議所前停留場に改称された。日中時間帯の運行本数が普通3本から、急行2本〈うち三国芦原線直通列車毎時1本〉・普通2本(土曜日、休日、12月29日 - 1月3日は急行〈えちぜん鉄道三国芦原線直通列車〉1本・普通2本)に変更され、急行が足羽山公園口停留場、商工会議所前停留場にも停車(これにより併用軌道区間は各停留場に停車)、福井駅 - 神明間のみ急行運転する区間急行が新設された。また、神明行きの列車が廃止となった。
2018年3月24日の改正で、市役所前停留場が福井城址大名町停留場へ改称。昼間の急行のうち福武線内完結の5往復が削減された。
列車種別
- 急行
- 朝 - 夕方時間帯に運行される優等列車。日中時間帯は、越前武生 - 鷲塚針原間の列車が毎時1本、加えて朝夕に越前武生 - 田原町間の列車が毎時1本運行される(田原町発着列車は土曜日、休日、12月29日 - 1月3日運休)。また、平日、土曜日(12月29日 - 1月3日は運休)のみ田原町発福井駅経由越前武生行きの列車が運行される。
- 上記列車を除き福井駅を経由しない。
- 区間急行
- 朝時間帯に福井駅発越前武生行き1本のみが運行される。福井駅 - 神明間は急行と同じ停車駅に停車し、神明 - 越前武生間は各駅に停車する。
- 普通
- 日中時間帯、越前武生 - 福井駅 - 田原町間で毎時2本運行される。朝時間帯には越前武生 - 福大前西福井間の列車が運行される。また、越前武生 - 福井駅間の区間列車も存在する。
- 朝・夜時間帯の田原町行きと、越前武生行きの一部は福井駅を経由しない。
- 福井駅を経由する列車は、福井城址大名町で福井駅へ向かう支線(通称:ヒゲ線)に入り、福井駅を出ると再び福井城址大名町に戻る運行形態をとる。
- 越前武生→田原町の列車(下り):越前武生方面→福井城址大名町(スイッチバック)→福井駅→福井城址大名町→田原町
- 田原町→越前武生の列車(上り):田原町→福井城址大名町→福井駅→福井城址大名町(スイッチバック)→越前武生方面
えちぜん鉄道との相互乗り入れ
福武線は、えちぜん鉄道三国芦原線との相互乗り入れが両社や福井市によって計画され、2013年度より工事が開始された。乗り入れの目的は福井市を核とし鯖江市・越前市・坂井市・あわら市の交通のネットワークの形成であり、利便性を高めるためである。
相互乗り入れ開始までは、田原町駅はえちぜん鉄道三国芦原線と福武線の共用駅となっているが、線路がつながっていなかったため、直通運転は不可能だった。
なお、えちぜん鉄道との相互乗り入れ計画開始当初は、直通区間を福井市内で完結する形態となる、福武線の浅水駅 - 鷲塚針原駅間で福井鉄道車両のみの片乗り入れとする計画であったが、福井鉄道側の施設面やダイヤ面、および旅客の利便性を向上させる目的から、当初計画を変更し、起点の越前武生駅からの直通およびえちぜん鉄道側も車両を用意しての相互直通運転とした。一方で、えちぜん鉄道側は、相互直通列車の折返し駅は当初の計画通り鷲塚針原駅のまま(ただし厳密には一度西長田駅までの直通に計画変更をしたものの、再度の計画変更で当初計画に戻った)としたため、えちぜん鉄道直通列車はあわら湯のまち・三国港方面には設定されていない[12]。
2016年3月27日から、えちぜん鉄道三国芦原線との相互乗り入れが開始、同年2月26日にそのダイヤが発表された[9]。福井鉄道からはF1000形『フクラム』がえちぜん鉄道に乗り入れる。
駅前線の延長によって所要時間が延びることから、その対策として、福井城址大名町停留場を2回も通ることなく駅前線に乗り入れできるよう、大名町交差点の分岐部分から幸橋方面に短絡線を新設する、いわゆるデルタ線化も検討されている[13]。
利用状況
輸送実績
従来は輸送量の減少が継続し、低床電車の導入やホームの嵩下げ等の施策によっても減少は続いたが、最近は鉄道事業再構築実施計画の着手・新駅開業等の施策により輸送量は増加に転じている。
福武線の近年の輸送実績を下表に記す。表中、輸送人員の単位は万人。輸送人員は年度での値。表中、最高値を赤色で、最高値を記録した年度以降の最低値を青色で、最高値を記録した年度以前の最低値を緑色で表記している。
年度別輸送実績 | ||||||||
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年 度 | 輸送実績(乗車人員):万人/年度 | 輸送密度 人/1日 | 貨物輸送量 万t/年度 | 特 記 事 項 | ||||
通勤定期 | 通学定期 | 通勤通学 定 期 計 | 定 期 外 | 合 計 | ||||
1964年(昭和39年) | | | | | 971 | | | 旅客輸送実績最高値を記録 |
1981年(昭和56年) | 101.9 | 98.0 | 199.9 | 239.4 | 439.3 | 5,438 | 0.04 | |
1982年(昭和57年) | 92.2 | 90.2 | 182.4 | 224.8 | 407.2 | 5,180 | 0.02 | |
1983年(昭和58年) | 85.4 | 95.0 | 180.4 | 219.1 | 399.5 | 5,099 | 0.03 | |
1984年(昭和59年) | 78.0 | 91.9 | 169.9 | 202.8 | 372.7 | 4,756 | ―― | |
1985年(昭和60年) | 73.1 | 96.6 | 169.7 | 204.7 | 374.4 | 4,740 | ―― | |
1986年(昭和61年) | 70.6 | 93.7 | 164.3 | 187.4 | 351.7 | 4,671 | ―― | |
1987年(昭和62年) | 67.1 | 91.9 | 159.0 | 174.0 | 333.0 | 4,301 | ―― | |
1988年(昭和63年) | 61.2 | 92.3 | 153.5 | 157.9 | 311.4 | 4,013 | ―― | |
1989年(平成元年) | 54.1 | 86.1 | 140.2 | 152.0 | 292.2 | 3,736 | ―― | 花堂南駅開業 |
1990年(平成2年) | 50.4 | 87.0 | 137.4 | 155.1 | 292.5 | 3,701 | ―― | |
1991年(平成3年) | 46.6 | 80.8 | 127.4 | 147.1 | 274.5 | 3,508 | ―― | |
1992年(平成4年) | 43.2 | 78.3 | 121.5 | 140.0 | 261.5 | 3,301 | ―― | |
1993年(平成5年) | 39.4 | 77.4 | 116.8 | 143.7 | 260.5 | 3,264 | ―― | |
1994年(平成6年) | 36.7 | 70.6 | 107.3 | 140.4 | 247.7 | 3,099 | ―― | |
1995年(平成7年) | 33.6 | 68.5 | 102.1 | 138.1 | 240.2 | 2,975 | ―― | |
1996年(平成8年) | 31.3 | 60.9 | 92.2 | 128.2 | 220.4 | 2,736 | ―― | |
1997年(平成9年) | 28.9 | 55.4 | 84.3 | 119.9 | 204.2 | 2,573 | ―― | ハーモニーホール駅開業 |
1998年(平成10年) | 27.7 | 52.8 | 80.5 | 114.7 | 195.2 | 2,475 | ―― | 昼間の急行列車を廃止 |
1999年(平成11年) | 26.7 | 53.5 | 80.2 | 111.5 | 191.7 | 2,437 | ―― | |
2000年(平成12年) | 24.4 | 51.8 | 76.2 | 107.2 | 183.4 | 2,329 | ―― | |
2001年(平成13年) | 22.1 | 51.5 | 73.6 | 101.0 | 174.6 | 2,205 | ―― | |
2002年(平成14年) | 18.6 | 51.3 | 69.9 | 98.0 | 167.9 | 2,157 | ―― | |
2003年(平成15年) | 16.4 | 50.2 | 66.6 | 95.8 | 162.4 | 2,115 | ―― | |
2004年(平成16年) | 17.4 | 51.9 | 69.3 | 92.8 | 162.1 | 2,142 | ―― | |
2005年(平成17年) | 16.3 | 50.8 | 67.1 | 96.1 | 163.2 | 2,234 | ―― | |
2006年(平成18年) | 17.9 | 50.6 | 68.5 | 94.0 | 162.5 | 2,227 | ―― | 低床電車を導入 |
2007年(平成19年) | 18.7 | 49.3 | 68.0 | 93.2 | 161.2 | 2,161 | ―― | |
2008年(平成20年) | 21.1 | 49.4 | 70.5 | 90.1 | 160.6 | 2,134 | ―― | 「鉄道事業再構築実施計画」が認定される |
2009年(平成21年) | 21.7 | 50.6 | 72.2 | 91.7 | 164.0 | 2,166 | ―― | 「鉄道事業再構築実施計画」着手 スポーツ公園駅開業 |
2010年(平成22年) | 24.3 | 52.3 | 76.6 | 96.5 | 173.1 | 2,289 | ―― | 泰澄の里駅、清明駅開業 |
2011年(平成23年) | | | | | | | ―― | |
鉄道統計年報(国土交通省鉄道局監修)より抜粋
収入実績
収入総合計額は年々減少していたが、最近の輸送量増加に伴い収入も増加に転じている。
福武線の近年の収入実績を下表に記す。表中、収入の単位は千円。数値は年度での値。表中、最高値を赤色で、最高値を記録した年度以降の最低値を青色で、最高値を記録した年度以前の最低値を緑色で表記している。
年度別収入実績 | |||||||||
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年 度 | 旅客運賃収入:千円/年度 | 貨物運輸 収入 千円/年度 | 運輸雑収 千円/年度 | 総合計 千円/年度 | |||||
通勤定期 | 通学定期 | 通勤通学 定 期 計 | 定 期 外 | 手小荷物 | 合 計 | ||||
1981年(昭和56年) | | | 215,362 | 436,712 | 2,551 | 654,625 | 202 | 20,450 | 675,277 |
1982年(昭和57年) | | | 215,820 | 443,240 | 2,487 | 661,547 | 152 | 19,240 | 680,939 |
1983年(昭和58年) | | | 215,191 | 438,503 | 2,212 | 655,906 | 192 | 19,896 | 675,994 |
1984年(昭和59年) | | | 216,182 | 435,183 | 2,105 | 653,470 | ―― | 21,514 | 674,984 |
1985年(昭和60年) | | | 218,083 | 447,361 | 1,774 | 667,218 | ―― | 19,249 | 686,467 |
1986年(昭和61年) | | | 221,092 | 429,384 | 1,625 | 652,101 | ―― | 22,812 | 674,913 |
1987年(昭和62年) | 106,552 | 111,209 | 217,761 | 405,263 | 1,403 | 624,427 | ―― | 31,377 | 655,804 |
1988年(昭和63年) | 102,523 | 118,514 | 221,037 | 382,815 | 1,306 | 605,158 | ―― | 27,904 | 633,062 |
1989年(平成元年) | 89,417 | 111,479 | 200,896 | 365,831 | 1,285 | 568,012 | ―― | 23,827 | 591,839 |
1990年(平成2年) | 83,738 | 113,616 | 197,354 | 375,288 | 1,404 | 574,046 | ―― | 25,187 | 599,233 |
1991年(平成3年) | 81,605 | 112,685 | 194,290 | 376,763 | 1,469 | 572,522 | ―― | 26,852 | 599,374 |
1992年(平成4年) | 75,528 | 107,934 | 183,462 | 354,225 | 1,069 | 538,756 | ―― | 26,746 | 565,502 |
1993年(平成5年) | 68,318 | 107,315 | 175,633 | 363,849 | 987 | 540,469 | ―― | 25,357 | 565,826 |
1994年(平成6年) | 63,867 | 97,547 | 161,414 | 355,793 | 909 | 518,116 | ―― | 27,063 | 545,179 |
1995年(平成7年) | 59,684 | 96,180 | 155,864 | 357,989 | 869 | 514,722 | ―― | 28,927 | 543,649 |
1996年(平成8年) | 58,393 | 91,114 | 149,507 | 346,214 | 792 | 496,513 | ―― | 29,469 | 525,982 |
1997年(平成9年) | 54,130 | 83,421 | 137,551 | 323,533 | 644 | 461,728 | ―― | 30,280 | 492,008 |
1998年(平成10年) | 52,255 | 80,019 | 132,274 | 310,895 | 537 | 443,706 | ―― | 35,065 | 478,771 |
1999年(平成11年) | 50,700 | 81,514 | 132,214 | 298,196 | 507 | 430,917 | ―― | 31,468 | 462,385 |
2000年(平成12年) | 45,705 | 78,909 | 124,614 | 285,886 | 558 | 411,058 | ―― | 31,558 | 442,616 |
2001年(平成13年) | 41,665 | 78,149 | 119,814 | 267,909 | 475 | 388,198 | ―― | 29,491 | 417,689 |
2002年(平成14年) | 34,990 | 77,886 | 112,876 | 258,581 | 462 | 371,919 | ―― | 29,077 | 400,996 |
2003年(平成15年) | 30,115 | 76,919 | 107,034 | 251,022 | 549 | 358,605 | ―― | 28,101 | 386,706 |
2004年(平成16年) | 31,169 | 79,153 | 110,322 | 242,624 | 433 | 353,379 | ―― | 26,485 | 379,864 |
2005年(平成17年) | 29,031 | 76,728 | 105,759 | 247,639 | 297 | 353,695 | ―― | 27,032 | 380,727 |
2006年(平成18年) | 31,864 | 75,902 | 107,766 | 238,016 | 278 | 346,060 | ―― | 30,173 | 376,233 |
2007年(平成19年) | 32,956 | 72,217 | 105,173 | 231,391 | 256 | 336,860 | ―― | 28,529 | 365,388 |
2008年(平成20年) | 36,787 | 69,101 | 105,888 | 217,958 | 163 | 324,009 | ―― | 26,897 | 350,906 |
2009年(平成21年) | 37,479 | 69,759 | 107,238 | 212,425 | 102 | 319,765 | ―― | 29,132 | 348,897 |
2010年(平成22年) | | | 113,140 | 223,161 | 26 | 336,327 | ―― | 25,172 | 361,499 |
2011年(平成23年) | | | | | | | ―― | | |
鉄道統計年報(国土交通省鉄道局監修)より抜粋
営業成績
福武線の近年の営業成績を下表に記す。表中、収入の単位は千円。数値は年度での値。表中、最高値を赤色で、最高値を記録した年度以降の最低値を青色で、最高値を記録した年度以前の最低値を緑色で表記している。
年度別営業成績 | ||||||||||
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
年 度 | 営業収益 千円/年度 | 営業経費:千円/年度 | 営業損益 千円/年度 | 営業 係数 | ||||||
人件費 | 修繕費 | 一 般 管理費 | 経 費 | 諸 税 | 減 価 償却費 | 合 計 | ||||
1981年(昭和56年) | 675,277 | 428,767 | 44,424 | 33,613 | 194,473 | 14,593 | 44,049 | 759,919 | △84,642 | 112.5 |
1982年(昭和57年) | 680,939 | | | | | | | 756,624 | △75,685 | 111.1 |
1983年(昭和58年) | 675,994 | | | | | | | 737,724 | △61,730 | 109.1 |
1984年(昭和59年) | 674,984 | | | | | | | 689,902 | △14,918 | 102.2 |
1985年(昭和60年) | 686,467 | 453,797 | 44,940 | 33,928 | 93,325 | 22,860 | 41,167 | 690,017 | △3,550 | 100.5 |
1986年(昭和61年) | 674,913 | | | | | | | 698,973 | △24,060 | 103.6 |
1987年(昭和62年) | 655,804 | | | | | | | 679,568 | △23,764 | 103.6 |
1988年(昭和63年) | 633,062 | | | | | | | 671,950 | △38,888 | 106.1 |
1989年(平成元年) | 591,839 | | | | | | | 646,595 | △54,756 | 109.3 |
1990年(平成2年) | 599,233 | 405,885 | 41,406 | 30,088 | 83,901 | 21,346 | 35,931 | 618,557 | △19,324 | 103.2 |
1991年(平成3年) | 599,374 | | | | | | | 632,817 | △33,443 | 105.6 |
1992年(平成4年) | 565,502 | | | | | | | 620,392 | △54,890 | 109.7 |
1993年(平成5年) | 565,826 | | | | | | | 610,510 | △44,684 | 107.9 |
1994年(平成6年) | 545,179 | | | | | | | 602,999 | △57,820 | 110.6 |
1995年(平成7年) | 543,649 | 387,361 | 42,993 | 24,826 | 85,805 | 26,642 | 38,713 | 606,340 | △62,691 | 111.5 |
1996年(平成8年) | 525,982 | | | | | | | 587,936 | △61,954 | 111.8 |
1997年(平成9年) | 492,008 | | | | | | | 522,974 | △30,966 | 106.3 |
1998年(平成10年) | 478,771 | | | | | | | 520,574 | △41,803 | 108.7 |
1999年(平成11年) | 462,385 | | | | | | | 509,641 | △47,256 | 110.2 |
2000年(平成12年) | 442,616 | 298,087 | 29,596 | 15,307 | 75,909 | 28,822 | 35,358 | 483,079 | △40,463 | 109.1 |
2001年(平成13年) | 417,689 | | | | | | | 464,451 | △46,762 | 111.2 |
2002年(平成14年) | 400,996 | | | | | | | 460,083 | △59,087 | 114.7 |
2003年(平成15年) | 386,706 | 244,482 | 26,175 | 13,976 | 76,335 | 29,894 | 29,867 | 420,729 | △34,023 | 108.8 |
2004年(平成16年) | 379,864 | 254,040 | 47,922 | 19,572 | 94,125 | 30,673 | 30,004 | 476,336 | △96,472 | 125.4 |
2005年(平成17年) | 380,727 | 255,949 | 45,527 | 16,966 | 81,491 | 30,805 | 29,444 | 460,182 | △79,455 | 120.9 |
2006年(平成18年) | 376,233 | 241,931 | 37,087 | 19,132 | 80,175 | 30,770 | 6,665 | 415,760 | △39,527 | 110.5 |
2007年(平成19年) | 365,389 | 217,829 | 39,092 | 17,227 | 74,404 | 34,475 | 17,227 | 393,464 | △28,075 | 107.7 |
2008年(平成20年) | 350,906 | 241,974 | 77,404 | 25,997 | 91,471 | 35,969 | 12,973 | 485,788 | △134,882 | 138.4 |
2009年(平成21年) | 348,897 | 270,583 | 120,246 | 31,609 | 87,435 | 31,864 | 14,021 | 555,758 | △206,861 | 159.3 |
2010年(平成22年) | 361,499 | | | | | | | | | |
2011年(平成23年) | | | | | | | | | | |
鉄道統計年報(国土交通省鉄道局監修)より抜粋
福武電気鉄道時代の輸送収支実績
鉄道線 | |||||||||
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
年度 | 輸送人員 (人) | 貨物量 (トン) | 営業収入 (円) | 営業費 (円) | 営業益金 (円) | その他益金 (円) | その他損金 (円) | 支払利子 (円) | 政府補助金 (円) |
1924 | 620,202 | 799 | 51,073 | 63,637 | ▲ 12,564 | 1,152 | 償却金7,306 | ||
1925 | 862,037 | 6,078 | 103,196 | 89,381 | 13,815 | 15,509 | |||
1926 | 1,274,588 | 11,812 | 186,685 | 114,583 | 72,102 | 雑損2,989自動車871 | 50,714 | ||
1927 | 1,382,672 | 17,820 | 186,921 | 114,537 | 72,384 | 雑損24,449自動車業5,044 | 49,773 | 57,759 | |
1928 | 1,484,258 | 27,565 | 210,181 | 128,450 | 81,731 | 雑損77自動車業3,964 | 49,039 | ||
1929 | 1,500,034 | 34,016 | 218,704 | 124,090 | 94,614 | 自動車業6,371償却金雑損1,806 | 40,643 | ||
1930 | 1,515,853 | 26,197 | 212,200 | 125,685 | 86,515 | 自動車業3,961雑損698 | 41,248 | ||
1931 | 1,410,241 | 23,587 | 199,280 | 116,936 | 82,344 | 雑損104償却金1,874自動車業5,319 | 41,613 | ||
1932 | 1,422,022 | 29,393 | 208,254 | 123,684 | 84,570 | 雑損及償却金23,505自動車業880 | 39,860 | ||
1933 | 1,570,790 | 40,350 | 235,609 | 149,499 | 86,110 | 自動車4,995雑損償却金6,645 | 42,691 | ||
1934 | 1,730,477 | 40,554 | 246,809 | 116,334 | 130,475 | 雑損2,708軌道13,789 | 54,854 | ||
1935 | 1,911,413 | 44,021 | 268,997 | 145,027 | 123,970 | 軌道業その他1,662 | 雑損償却金12,952 | 55,672 | |
1936 | 2,000,839 | 47,549 | 268,639 | 155,316 | 113,323 | 軌道その他4,046雑損644 | 55,991 | ||
1937 | 2,514,973 | 55,240 | 347,283 | 177,648 | 169,635 | 軌道自動車業11,163 | 雑損償却金72,547 | 51,577 |
軌道線 | ||||||||
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
年度 | 輸送人員 (人) | 貨物量 (トン) | 営業収入 (円) | 営業費 (円) | 営業益金 (円) | その他益金 (円) | その他損金 (円) | 支払利子(円) |
1933 | 111,648 | 2,153 | 1,682 | 471 | 地方鉄道自動車8,225 | 雑損2,609 | 4,435 | |
1934 | 898,670 | 25,602 | 19,965 | 5,637 | 地方鉄道自動車65,990 | 雑損2,708 | 9,795 | |
1935 | 1,064,778 | 31,975 | 14,088 | 17,887 | 地方鉄道自動車62,013 | 雑損12,951 | 9,941 | |
1936 | 1,129,237 | 31,874 | 19,611 | 12,263 | 地方鉄道自動車51,022 | 雑損644 | 9,999 | |
1937 | 1,437,061 | 42,996 | 16,828 | 26,168 | 地方鉄道自動車101,355 | 雑損1,162償却金60,477 | 9,210 |
- 鉄道省鉄道統計資料、鉄道統計資料、鉄道統計各年度版
施設
軌道
軌間は1067mmである。- 使用軌条(レール)は、本線では50Nレール(鉄道線)50Ps・40Nレール・溝付レール(軌道線)が使われており、側線には30k・37kレールが使用されている。
枕木はPCを使っており、側線では木枕木もある。
分岐器・転轍器
分岐器は、8番・10番のものが用いられている。
転轍器は、本線においては、1線スルー運転に必要な箇所については電気転轍機が使用されているが、それ以外の場所では発条転轍機(列車の車輪で分岐器を転換させバネの力で復位させる)も使用されている。
乗越分岐器および安全側線が設置されている駅は無く、列車行き違い時の上下列車の駅構内同時進入は不可能である。このため行き違い可能な駅の手前で、どちらか一方の列車が徐行または停止する光景がよく見られる。
橋梁
日野川橋梁(家久駅 - サンドーム西駅間)- 浅水川橋梁(鳥羽中駅 - 三十八社駅間)
- 江端川橋梁(江端駅 - ベル前駅間)
幸橋(足羽山公園口停留場 - 福井城址大名町停留場間、道路併用橋) - 足羽川
車庫
北府駅構内
- 車庫への入出庫のために、越前武生駅 - 北府駅間に回送列車が設定されている。
変電所
- 上鯖江変電所・神明変電所・江端変電所・福井新変電所・田原町変電所の5箇所の変電所がある。
- 田原町変電所は最近新設された。
- 旧名鉄岐阜市内線の変電所の発生資材を用いて、各変電所の機器更新工事が実施されている。
電路設備
架線は、シンプルカテナリー方式
電柱の木柱からコンクリート柱へ置き換えが進められている
信号・連動装置・CTC
常置信号機として、場内信号機・出発信号機・誘導信号機・入換信号機・遠方信号機が設けられている。
信号機は、2位式3現示(緑色・黄色・赤色)が採用されている。路面区間は道路用の信号機を使っている。
列車集中制御装置 (CTC) が設置され、越前武生駅の運転指令において全駅の信号制御および電気転轍機の制御が可能となっている。
連動装置は、第一種継電連動装置または第三種継電連動装置が用いられている。
駅一覧
- 全駅福井県に所在。
- 急行停車駅
- ●:停車、|:通過
- 普通列車は省略:各駅に停車
- 常駐駅員
- ◎:終日配置、○:早朝と深夜以外配置、△:日中のみ配置(曜日不規則)、▽:田原町方面ホームのみ常駐(集札のみ)、集:平日朝のみ配置(集札のみ)、※:イベント時のみ配置
- ×:終日無人、券:終日無人だが普通乗車券を除く各種乗車券の発売のみ福井駅西口臨時きっぷうりばで実施
- トイレ
- 多:多目的水洗トイレ設置駅、通:通常の水洗トイレ設置駅
- 駐車場(パークアンドライド)
- 全:無料(全利用者対象)、制:無料(利用制限あり)、有:有料
- 公衆無線LAN
- ド:docomo Wi-Fi、ソ:ソフトバンクWi-Fiスポット
- 線路
- ∥:複線区間、◇:単線区間(列車交換可能)、|:単線区間(列車交換不可)、∧:これより下は複線、∨:これより下は単線、△:単線区間の終点
駅ナンバリングは2017年3月25日より実施。
駅番号 | 駅名 | 駅間 キロ | 営業 キロ | 区間急行 | 急行 | 常駐駅員 | トイレ | 駐車場 | 無線LAN | 接続路線・備考 | 線路 | 駅周辺(代表的な施設) | 所在地 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
F0 | 越前武生駅 | - | 0.0 | ● | ● | ◎ | 通 | | ド・ソ | 西日本旅客鉄道:北陸本線(武生駅) | ◇ | 越前市役所 アル・プラザ武生 | 越前市 |
F1 | 北府駅 | 0.6 | 0.6 | ● | ● | 集 | 多 | 全 | ド・ソ | | ◇ | 信越化学工業 | |
F2 | スポーツ公園駅 | 1.1 | 1.7 | ● | | | × | 多 | 全 | | | | | 家久スポーツ公園 | |
F3 | 家久駅 | 0.7 | 2.4 | ● | ● | × | 多 | 全 | ド | | ◇ | 武生商業高校 | |
F4 | サンドーム西駅 | 1.7 | 4.1 | ● | | | ※ | 通 | 全 | ド | | | | サンドーム福井 | 鯖江市 |
F5 | 西鯖江駅 | 1.2 | 5.3 | ● | ● | ○ | 通 | | ド・ソ | | ◇ | 西山公園 | |
F6 | 西山公園駅 | 0.7 | 6.0 | ● | | | ※ | 多 | | ド | | | | まなべの館 | |
F7 | 水落駅 | 1.3 | 7.3 | ● | ● | × | 多 | 全 | ド | | ◇ | 鯖江郵便局 | |
F8 | 神明駅 | 1.2 | 8.5 | ● | ● | ○ | 多 | 制 | ド | | ◇ | 三六温泉神明苑 | |
F9 | 鳥羽中駅 | 1.2 | 9.7 | | | | | × | 多 | 全 | | | | | 鳥羽小学校 | |
F10 | 三十八社駅 | 1.2 | 10.9 | | | | | × | 多 | 全 | ド | | ◇ | 福井市 | |
F11 | 泰澄の里駅 | 1.2 | 12.1 | | | | | × | 多 | | | | | | 麻生津小学校 | |
F12 | 浅水駅 | 0.9 | 13.0 | ● | ● | ○ | 通 | 有 | ド・ソ | | ◇ | 足羽高校 | |
F13 | ハーモニーホール駅 | 0.8 | 13.8 | | | | | × | | 制 | | | | | ハーモニーホールふくい | |
F14 | 清明駅 | 1.1 | 14.9 | | | | | × | 多 | | | | | | さくら千寿病院 | |
F15 | 江端駅 | 0.6 | 15.5 | | | | | × | 多 | 全 | ド | | ◇ | | |
F16 | ベル前駅 | 0.6 | 16.1 | ● | ● | △ | 多 | 制 | ド | | | | ショッピングシティベル | |
F17 | 花堂駅 | 0.8 | 16.9 | | | | | × | 多 | 全 | ド | | ∧ | 日本通運福井支店 | |
F18 | 赤十字前駅 | 0.9 | 17.8 | ● | ● | ○ | 通 | | ド・ソ | | ∥ | 福井赤十字病院 | |
鉄軌分界点 | 0.3 | 18.1 | | | | | | | | | | ∥ | | ||
F19 | 商工会議所前停留場 | 0.3 | 18.4 | ● | ● | × | | | | | ∥ | 福井保健所 | |
F20 | 足羽山公園口停留場 | 0.5 | 18.9 | ● | ● | × | | | | | ∥ | 足羽山公園 | |
F21 | 福井城址大名町停留場 | 0.7 | 19.6 | ● | ● | ▽ | | | | 福井鉄道:福武線(福井駅停留場方面) | ∥ | 福井市役所 | |
F23 | 仁愛女子高校停留場 | 0.6 | 20.2 | ● | 集 | | | | | ∥ | 福井地方裁判所 | ||
F24 | 田原町駅 | 0.7 | 20.9 | ● | ○ | 通 | | ド・ソ | えちぜん鉄道:三国芦原線 (E26)(鷲塚針原駅まで乗り入れ) | ∨ | フェニックス・プラザ |
駅番号 | 駅名 | 駅間 キロ | 営業 キロ | 区間急行 | 急行 | 常駐駅員 | トイレ | 駐車場 | 無線LAN | 接続路線・備考 | 線路 | 駅周辺(代表的な施設) | 所在地 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
F21 | 福井城址大名町停留場 | - | 19.6 | ● | ● | ▽ | | | | 福井鉄道:福武線(越前武生/田原町方面) | ∨ | 福井市役所 | 福井市 |
F22 | 福井駅停留場 | 0.6 | 20.2 | ● | ● | 券 | | | | 西日本旅客鉄道:北陸本線(福井駅) えちぜん鉄道:勝山永平寺線(福井駅:E1) | △ | 西武福井店 |
廃駅
西鳥羽駅(鳥羽中 - 三十八社間) - 1935年10月1日廃止。
福井市駅(赤十字前 - 商工会議所間) - 1933年10月15日廃止。
藤島神社前停留場(商工会議所 - 足羽山公園口間) - 1962年4月1日廃止。
毛矢町停留場(足羽山公園口 - 福井城址大名町間) - 1962年4月1日廃止。
本町通り停留場(足羽山公園口 - 福井城址大名町間) - 2002年7月15日廃止。
松本通停留場(仁愛女子高校 - 田原町間) - 1964年12月11日廃止。
福井駅前停留場(福井城址大名町 - 福井駅間) - 2016年3月27日廃止。
過去の接続路線
- 水落駅:福井鉄道鯖浦線 - 1973年廃止
- 武生新駅:福井鉄道南越線 - 1981年廃止(南越線側は福武口駅)
福武線でロケハン・ロケ撮影された映像作品
以下の作品が福武線でロケハンまたは、ロケ撮影された。
福井青春物語 - 2005年公開の映画。ロケが田原町駅にて行われ、200形電車が登場する。- ソフトバンクモバイル(現・ソフトバンク) - 2010年公開のテレビコマーシャルのロケが北府駅(撮影当時は西武生駅)にて行われ、200形電車が登場する。
メガネブ! - 2013年秋クールに放送されたアニメ。鯖江市内にある福武線の駅が登場している。
脚注
^ 「鉄道免許状下付」『官報』1920年9月3日(国立国会図書館デジタルコレクション)
- ^ ab『地方鉄道及軌道一覧 昭和10年4月1日現在』(国立国会図書館近代デジタルライブラリー)
^ 「地方鉄道運輸開始」『官報』1924年2月29日(国立国会図書館デジタルコレクション)
^ 「地方鉄道運輸開始」『官報』1925年8月6日(国立国会図書館デジタルコレクション)
- ^ ab清水武 『福井鉄道(上)』 ネコ・パブリッシング、2016年、18頁。.mw-parser-output cite.citation{font-style:inherit}.mw-parser-output .citation q{quotes:"""""""'""'"}.mw-parser-output .citation .cs1-lock-free a{background:url("//upload.wikimedia.org/wikipedia/commons/thumb/6/65/Lock-green.svg/9px-Lock-green.svg.png")no-repeat;background-position:right .1em center}.mw-parser-output .citation .cs1-lock-limited a,.mw-parser-output .citation .cs1-lock-registration a{background:url("//upload.wikimedia.org/wikipedia/commons/thumb/d/d6/Lock-gray-alt-2.svg/9px-Lock-gray-alt-2.svg.png")no-repeat;background-position:right .1em center}.mw-parser-output .citation .cs1-lock-subscription a{background:url("//upload.wikimedia.org/wikipedia/commons/thumb/a/aa/Lock-red-alt-2.svg/9px-Lock-red-alt-2.svg.png")no-repeat;background-position:right .1em center}.mw-parser-output .cs1-subscription,.mw-parser-output .cs1-registration{color:#555}.mw-parser-output .cs1-subscription span,.mw-parser-output .cs1-registration span{border-bottom:1px dotted;cursor:help}.mw-parser-output .cs1-ws-icon a{background:url("//upload.wikimedia.org/wikipedia/commons/thumb/4/4c/Wikisource-logo.svg/12px-Wikisource-logo.svg.png")no-repeat;background-position:right .1em center}.mw-parser-output code.cs1-code{color:inherit;background:inherit;border:inherit;padding:inherit}.mw-parser-output .cs1-hidden-error{display:none;font-size:100%}.mw-parser-output .cs1-visible-error{font-size:100%}.mw-parser-output .cs1-maint{display:none;color:#33aa33;margin-left:0.3em}.mw-parser-output .cs1-subscription,.mw-parser-output .cs1-registration,.mw-parser-output .cs1-format{font-size:95%}.mw-parser-output .cs1-kern-left,.mw-parser-output .cs1-kern-wl-left{padding-left:0.2em}.mw-parser-output .cs1-kern-right,.mw-parser-output .cs1-kern-wl-right{padding-right:0.2em}
ISBN 978-4777054008。
- ^ abcde今尾恵介監修『日本鉄道旅行地図帳 6号 北信越』新潮社、2008年、p.25
^ 「軌道特許状下付」『官報』1927年11月4日(国立国会図書館デジタルコレクション)
^ 『鉄道ピクトリアル』第48巻第3号、電気車研究会、1998年3月、 85頁。
- ^ ab【電車】平成28年3月27日(日)ダイヤ改正のお知らせ - 福井鉄道、2016年2月26日
^ 【電車】 平成28年3月27日(日) 福鉄電車ダイヤ改正(時刻表掲載) - 福井鉄道、2016年3月3日
^ 福鉄とえち鉄、いろいろ変わります 福井 - 産経新聞、2017年2月24日
^ 杉山淳一の「週刊鉄道経済」:廃線危機から再生、「フェニックス田原町ライン」はなぜ成功したか - ITMedia。2016年08月19日6時30分発信、2018年9月11日閲覧。
^ 福井鉄道・えちぜん鉄道LRT整備計画について (PDF) - 福井鉄道福武線活性化連携協議会・えちぜん鉄道活性化連携協議会、2013年8月
参考文献
- 今尾恵介監修『日本鉄道旅行地図帳 6号 北信越』新潮社、2008年、p.25 - 主に駅の改廃
関連項目
- 日本の鉄道路線一覧
外部リンク
- 福井鉄道ホームページ
福井鉄道福武線について - 福井県
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