暗視装置
イラクで使用されたアメリカ陸軍の暗視装置画像 暗視装置 (あんしそうち、英: Night vision device 、 NVD ; 暗視鏡 とも)は、夜間や暗所でも視界を確保するための装置。航空機用のものについては ANVIS (英: Aviator's Night Vision Imaging System )と略称される。 元々は軍事技術として開発・発展したものだが、1980年代後半から天文用としても注目された。自動車や監視カメラなど民生用にも応用され、玩具や双眼鏡のような日用品としても販売される。 目次 1 概要 1.1 呼称/表記について 1.2 一般的な誤解 2 可視近赤外 (VNIR) 帯域 2.1 アクティブ方式 2.2 パッシブ方式 3 熱赤外 (TIR) 帯域 4 一般写真分野での使用 5 天文分野での使用 6 自動車の暗視装置・システム 7 参考文献 8 関連項目 9 外部リンク 概要 ANVISを装着したF-16パイロット(バーモント空軍州兵) 可視光線の波長の中間の色が緑色で、最も知覚しやすい色であるとされるため、暗視装置の画像は、たいていは緑色に調整されている。なお、赤外線にあるのは強弱であって、赤外線自体は可視光線ではないのでそれ自体に色はない。 もちろん可視光線と同様に、赤外線を周波数や波長ごとに分けて表示することは困難ではないが、普段の生活における目視の色の区別の感覚とはまったく異なるために、実用上まったく無意味である。 民生用に市販されているものに関しては、軍事目的に転用可能なため生産国の輸出制限など様々な制限がある。 原理的には、超音波や赤外線以外の電磁波を使って暗視装置を作ることも可能だが、後者に関してはレーダー画像衛星などは原理としては同じであるものの、いずれも実用性の面では困難である。 呼称/表記について 暗視装置は イメージ・インテンシファイア ( Image Intensifier 、 I.I. )、 ノクトビジョン (Nocto Vision)と表記/呼称されることもある。 「 nocto 」とはラテン語で「夜」を意味する。