提供クレジット








提供クレジット(ていきょうクレジット)は、民間放送のテレビ番組・ラジオ番組に出資した企業・団体などの協賛スポンサーを明らかにするために入れられるクレジット。テレビ番組の場合には提供スーパーと呼ぶこともある。




目次






  • 1 日本における提供クレジット


    • 1.1 提供クレジットの様式・挿入場所


    • 1.2 音声による提供クレジット


    • 1.3 テレビにおける提供クレジット


      • 1.3.1 時代的変遷(テレビ)


      • 1.3.2 提供クレジットの隣に表示のテロップ


      • 1.3.3 表示様式


      • 1.3.4 放送形態による扱いの違い


      • 1.3.5 企業ロゴマークによる企業名の表示


      • 1.3.6 出演者・声優によるアナウンス




    • 1.4 津波情報発表時の対応


    • 1.5 提供クレジットの非表示




  • 2 韓国における提供クレジット


  • 3 欧米における提供クレジット


  • 4 その他の地域の提供クレジット


  • 5 脚注


  • 6 関連項目





日本における提供クレジット



提供クレジットの様式・挿入場所





ブルーバック




背景あり




縮小版・下寄せ




縮小版・右下寄せ


ラジオの場合は音声で、典型的には「○○の提供でお送りします」「○○の提供でお送りしました」といったナレーション(いわゆる提供読みもしくは提供アナウンス)をもって提供クレジット(英語版は後述)とする。


テレビの場合には、画面にスポンサー名が表示されるが、音声でのスポンサーの紹介方法は購入枠の長さにより異なる[1]。一般に提供クレジットに企業名や商品名のアナウンスを入れるためには一定の購入枠(通常は60秒以上)が必要であり、その要件を満たせば「○○の提供でお送りします/しました」と企業名や商品名のアナウンスが付く[1]。さらに購入枠が大きければ企業名などの前にキャッチフレーズが付されることもある[1]。購入枠が一定の長さに満たないときは「ご覧のスポンサーの提供でお送りします/しました」とアナウンスなしでクレジットのみとなる[1]


番組CMについては基本的に提供クレジットを番組の前後に入れる[1]


番組の最初に入れられるものは「前提供」と呼ばれる。前提供は厳密に番組の最初に入れられるとは限らず、番組の構成によっては開始後しばらくしてから表示される場合も多い(このケースでは、スポンサーの提供開始タイミングがはっきりしなくなる)。番組の最後に入れられるものは「後提供」と呼ばれる。後提供も、厳密に番組の最後に入れられるとは限らず、後提供が流されたあとにエピローグなどが流されるケースもある。


また、長時間に及ぶ番組の場合には途中でスポンサーが交代する場合がある。このようなケースでは、CM前後に「ここまで(の放送)は〜」「ここから(の放送)は〜」などのアナウンスとともに提供クレジットが流される場合もある(テレビの場合には音声を伴わず、番組中に画面の下に出すスーパーだけで処理する場合もある[2][3][4](TBS系列の番組で多く、同系列では途中入れ替えでもコメントするのは、一部の定時番組と一部の単発特番で行われる程度である。また、日本テレビ・フジテレビ・テレビ朝日各系列の番組でもTBS系列ほど多くはないもののこのケースが見られる。逆にテレビ東京系列の番組では少なく、民放のBS・CS放送でも局によって極少数あるいはほぼ皆無となっている)。珍しいケースとしてテレビ東京の「日曜ビッグバラエティ」では途中入れ替えの際、「ロールスーパー」で提供クレジットを流していたが、現在は「ロールスーパー」による提供クレジットは流さなくなった。


図のブルーバック版は主にローカルセールス枠での番組によく使われる。背景あり版は、クレジット前のシーンの続きや、ハイライトシーン、静止画などがある[5]。ネット番組の殆どで使われる(2000年代前半まで、日本テレビ一部系列局では平日19時の番組に全国スポンサーとローカルスポンサーの提供クレジットを混ぜて表示していた[6]ため、背景あり版をブルーバック版に差し替えていた局があった)。縮小版は生放送番組(朝晩のニュースなど)や番組中にスポンサーが変わるときに使用されることがある。画面下中央に表示される場合、2列で表示することもある(この場合、最大6社まで表示可能)。画面右下または左下表示の場合は完全デジタル化されるまでは4:3画面の領域内に表示することがほとんどであったが、デジタル完全移行後は順次、16:9画面の端位置に変更されている。


BSフジ、Dlifeでは開局以来、BS-TBSの一部、フジテレビ・関西テレビでは自社発の放送(2011年7月1日 - 7月23日 アナログ終了告知のスペース配置の都合で)で、複数スポンサーの場合でも「提供」の文字を挿入していない[7]。ただし、BSフジでは縮小版で表示する場合は「提供」の文字を表示する。


BSデジタル放送では番組スポンサーがつかない場合もあるため、BS日テレ(一部の番組では番組ロゴを表示)・BS-TBS(一部の番組を除く)・BSジャパンでは本来なら提供クレジットを挿入する部分にチャンネルロゴを入れて穴埋めしている[8]。また、テレビ東京ではスポンサーがつかなかった番組で、提供クレジットをMEDIANET PICTURES名義(グループ会社のテレビ東京メディアネットの映像ソフト部門。CMは実際には流れない)で穴埋めしている。



音声による提供クレジット


ラジオ・テレビともに、音声による提供クレジットの様式は近年変化しつつあり、表現が異なるケースや英語によるものなども出現している。


例として、J-WAVE・FM802や、WOWOWのノンスクランブル放送などでは一部を除いて"This Program is (was) brought to you by (スポンサー名)."の英語表現が使われている。また一部の番組(TBS『うたばん』(番組終了)、CBC『サンデードラゴンズ』、中京テレビ『PS』(番組終了)など)では「(番組名)は、ご覧のスポンサーの提供でお送りします/しました」の表現もある(この手法を最初に導入したのは『めちゃ×2モテたいッ!』である)。


また、テレビ東京では、後提供の際、「この番組は、ご覧のスポンサーの提供でお送りしました。この後も(番組名)をお楽しみください。」という表現が入れられる番組がある。


ニュースなど、番組中のコーナーの場合、「○○の提供でお送りする『(コーナー名)』です」ということが多く、ニュースなどでは終わりがけのクレジットをカットすることがある。この場合、英語クレジットだと、"(コーナー名). brought to you by (スポンサー名)."が使われる。



※英語紹介の場合、開始時に"is"、終了時に"was"もしくは"has been"[9]が入る。

※番組内の一部のみ(1コーナーのみ等)の提供の場合、"This part of the program is (was) brought to you by (スポンサー名)."という表現となる場合がある。



テレビにおける提供クレジット



時代的変遷(テレビ)


テレビ番組における提供クレジットは、時代によって変遷している。最初の様式は、フリップと呼ばれる厚紙製のボードに文字を記したものを、テレビカメラで画面いっぱいに撮影するというスタイルのものであった。


続いてスーパーインポーズカメラを用い、黒バック白文字・白バック黒文字などで表示するという方法が開拓された。この方法はカラー化後も長らく標準的な方法として使われていたが、バックはブルーバックなど色付とされ、多少はカラフルになった。ブルーバック画面による提供クレジット表示は地上波のローカル局では今でも見られるが、キー局などではほとんど見られなくなった。


その後、放送局の機器類の機能が強化されるに伴い、多彩な表現がなされるようになっている。たとえば無地バックではなく、番組の映像の上にスーパーインポーズで文字を焼き込むといった方法は一般化している。



  • 民放局の大半は「フェードイン - フェードアウト」で表示するのがほとんどである(局により動きが速めの局とゆっくり目の局に分かれている)[10][11][12]

  • 「カットイン - カットアウト」で表示する民放局は以前は比較的多かったが、2016年11月現在でもほぼ少なくない。

    • 2017年2月現在「カットイン - カットアウト」で表示を行なっている局は、地上波放送ではTBS、山形テレビ、信越放送、新潟放送、新潟テレビ21、群馬テレビ、東京メトロポリタンテレビジョン(TOKYO MX)、静岡朝日テレビ、静岡第一テレビ、岐阜放送、KBS京都、讀賣テレビ放送[13]、山陽放送、九州朝日放送、大分放送、宮崎放送、南日本放送、琉球放送など少数で、BSデジタル放送もBS-TBSのみとなっている[14]


  • かつては「フェードイン - カットアウト」で表示するパターンも多かったが、2016年11月現在でもほぼ少なくない。かつて「フェードイン - カットアウト」で表示していた局では日本テレビ[15]、フジテレビ[16]、テレビ朝日[17]、関西テレビ[18]、テレビ大阪[19]、BS日テレ[20]など。

  • 日本テレビのプロ野球中継「次の瞬間、熱くなれ。THE BASEBALL」(地上波・CS)では、スライド(横スクロール)表示で提供クレジット表示を行っている。

  • また、2016年11月現在はまだスペシャル番組や大型スポーツ番組(FIFAワールドカップ等)などに限られるが、「スポンサー社名の文字が飛んでくる」などのアニメーション効果を使ったものもあらわれてきている。

  • 番組途中の提供スポンサー枠の入れ替え(そのまま次のスポンサー枠への入れ替え)の場合、民放局の大半では境目でもそのままクロスカットで切り替わるが、枠の境目であることを判りやすく示すため、日本テレビ、ABCなどの様に一旦フェードアウトで消去した後にフェードインで再表示する局、TBS、テレビ朝日などの様に横回転するパターン(前者は動きが滑らかで提供の文字も含めてすべて入れ替え。後者は"提供"の文字はそのまま表示して、スポンサー名部分のみ入れ替え、CGらしさの動きを表現している(一時期、2004年2月のマスター更新からしばらくの間はクロスカット切り替わりだった。)をつけて行なう局もある。この横回転して切り替わるパターンはTBS以外のJNN系列でも行われているところがある。(前者の全て切り替わるパターンはCBC、後者の“提供”を残すパターンはMBS、RKB、HBCなどで実施している。)ただし、ローカルセールスからネットワークセールス〈またはその逆〉における入れ替えでの境目では一旦フェードアウトまたはカットアウトしてから再表示を行う。


また、24時間テレビでは、画面の右下にその年のチャリTシャツのCG、右下に提供クレジットを表示している。(スポンサーの読み上げはなく、代わりに『ここから(まで)は ○○ △△ □□の提供でお送りします(しました)』という表記のテロップを表示)


  • 2000年代になってからは提供クレジット表示中は背景の文字やロゴにぼかし処理を施すことが多くなっている(当初は提供社のライバル会社関係が多かったが、近年ではそれ以外でも行っている場合がある)。


提供クレジットの隣に表示のテロップ


提供クレジットが表示される際に上下または左右にテロップが表示されることがある。文字の向きは上下の場合は横書き、左右の場合は縦書きで表示される。大抵の場合、日本テレビ・フジテレビは左右、TBSは上下に表示される(テレビ朝日の場合、上下に表示されるケースと左右に表示されるケースが偏っている)。



表示様式


テレビにおける提供クレジットは、スポンサーとしての出資額によって「一画面つき、一社」または「一画面に複数社」にわかれる。出資額が多ければ「一画面一社」として優遇され、少なければ「一画面複数社」となるのが原則である。


一部の放送局では筆頭スポンサーを中心としてゴールデン・プライムタイムの枠を中心に(スポーツ中継など日中の番組で出す場合もある)企業のロゴをカラー化する表示でクレジットする場合がある。


また、出資額によって提供クレジット枠の長さが変化する場合もある(特にアニメーション効果などを伴う提供クレジットの場合、文字が止まっている時間のほかに前後の動き分の余計な時間がかかるため、提供クレジット枠は伸びる傾向がある。総尺が同じであれば、文字が止まっている時間が短くなってしまうためである)。


特殊な例として、秋田朝日放送のローカル番組『ぷぁぷぁ金星』ではスケッチブックに手書きの提供クレジットを書いてローカルタレントのバリトン伊藤が読み上げるケースがあった(2010年3月まで、この方式で行われていた)。過去には欽ドン!ハッケヨーイ笑った!では、スポンサーの名称が入った大相撲の懸賞幕のような幕を掲げて、土俵のセットの周りを回り、テレビ画面ではそのスポンサー名のアップになる、というものになっていた。またCBCテレビ『うたう天気予報』(1980年代初頭、コーワレジャーランド提供の時期)では本編終了後に放送するCMフィルムの末尾に「提供 コーワレジャーランド」とするブルーバックのカード(アナウンスなし)が組み込まれていた。しかしCMの直後に同局特有の水色系ブルーバックで通常のクレジット(アナウンスあり)も放送されており、同内容のクレジットを繰り返す異例の事態になっていた。



放送形態による扱いの違い


テレビにおける提供クレジットには、画面の提供クレジット表示にあわせてアナウンスで



  • 「(この番組〈又は「この放送」、もしくは番組名〉は)○○○○(商品名、企業キャッチフレーズ、スローガン)の△△の提供でお送りします/しました」と述べる場合(冠スポンサーまたはそれに準ずる特別な大口スポンサーの場合)

  • 「(この番組〈又は「この放送」、もしくは番組名〉は)○○・△△・◇◇の提供でお送りします/しました」と述べる場合(スポンサー全社をアナウンスする場合。スポンサーが1社 - 数社の場合に述べられる)

  • 「(この番組〈又は「この放送」、もしくは番組名〉は)○○・△△・◇◇と、ご覧のスポンサーの提供でお送りします/しました」と述べる場合(特定の大口スポンサーのみアナウンスする場合)

  • 「(この番組〈又は「この放送」、もしくは番組名〉は)ご覧のスポンサーの提供でお送りします/しました」(スポンサー全社を等しく扱う場合)と述べるにとどまる場合がある。これは多くの場合、スポンサーのネット上での扱いが異なることに基づくものである。


また、「ご覧のスポンサーがお送りします/しました」や「○○・△△・◇◇がお送りします/しました」というように、「提供」を省略して述べる場合もある(特にTBSやフジテレビ(ニュース番組がほとんど)、関西テレビ(筆頭提供がある場合を除く)、日本テレビの最終版ニュース、一部のテレビ朝日番組でよく見られる)。かつては、「提供は、○○でございます/ました。」と読み上げられるパターンもあった(初期のサザエさん、ロート製薬提供のアップダウンクイズ、クイズダービーなど)。1980年代前半のNNNきょうの出来事、1980年代前半までの朝日放送、CBCテレビなどでは「ご覧の各社の提供でお送りします/しました」という言い方をしていた(FNNニュースレポート6:00では「ご覧の各社がお送りしますorしました」と呼んでいたが、1984年4月からは他のニュース番組と同様、「ご覧のスポンサーがお送りしますorしました」に変更された)。


なかには、(番組の特性上)ニュース番組や天気予報に限り「〜がお伝えします(しました)。」(福島テレビ)や「〜の提供です(でした)。」(テレビ宮崎、宮崎放送、新潟テレビ21、新潟総合テレビ(一部除く)、岡山放送)としている局もあるほか、「ご覧の提供で」(青森放送、テレビ和歌山、テレビ熊本)、マスター用には「ご覧のスポンサーで」や「〜の提供でお送りいたします(した)。」を使用(いずれも熊本朝日放送※前者は減少傾向、前者は2018年12月現在、『がっちりマンデー!!』(TBS)でも使用されている。)、30秒提供でも企業名の読み上げを行うケースなど、各局の独自色が垣間見えるものもある。またスポットニュース・天気予報・本編直前の予告番組ではコマーシャルを放送しない代わりとして、番組の終わりか通常と同様の形式で企業キャッチコピー入りの提供アナウンスをする場合も多い(在京局に多い)。


提供読みおよび提供表示は、スポンサーの提供CM秒数によってランク付けされている。



  • 90秒提供以上 - (読み)キャッチフレーズ+商品名or企業名 (表示)キャッチフレーズを含むマーク付ロゴ ※複数行の使用が可能 ※番組、局によってカラーにもなる。

  • 60秒提供 - (読み)商品名or企業名のみ (表示)マーク付ロゴ ※1行のみの使用 ※番組、局によってカラーにもなる。

  • 30秒提供 - (読み)ご覧のスポンサー (表示)マーク付ロゴ ※1行のみ使用 ※一部、マーク不可の局あり ※稀にカラーにもなる(NTVの帯情報番組など)


提供クレジットは、通常放送局で放送に際して挿入される。複数の放送局で同時に放送する番組の場合、全局で等しくスポンサーとなっている会社については送出局で提供クレジットのスーパーを入れ、アナウンスでも社名を読み上げる。それぞれの局でのみスポンサーとなっている会社の場合には、送出局では提供クレジットのスーパーを入れずに送出し、それぞれの局でローカルスポンサーのスーパーを提供クレジット枠に入れることになる。その場合も音声そのものは全局で同じものが使われるため、ローカルスポンサーを読み上げることができず、全局で一括して「ご覧のスポンサーの〜」という共通の音声が使われることになる。この場合、提供なしの場合や、スポンサーの意向で企業名を読み上げる必要がある場合は、音声の消去またはブルーバックや局ID等の別画面への差替えを伴う[21]。そのため、番組によっては、各局独自の提供読みを挿入できる様に、テロップの消去に併せて音声も提供読みのないBGM・実況音等のみとしたものをネット局へ送り出す場合もある。また特別な例として、千葉テレビ放送(独立局)の朝の情報番組(『朝まるJUST』→『ハピはぴ・モーニング〜ハピモ〜』→『シャキット!』)ではコーナー毎にスポンサーがついており、出演キャスターが、「○○の提供でお送りする、JUSTインフォメーション(コーナー名)です」「この時間のhapi navi(コーナー名)は、○○の提供でお送りしました」などとナレーションし、そのコーナーの放送中はずっと画面右下に提供クレジットを表示し続けるものがある。


日本テレビの同時ネット番組において視覚障害者向けに音声多重放送にて解説放送が行われている番組の場合、2017年9月までは提供アナウンスでは第1音声では「ご覧のスポンサーの」となっていても、解説放送では企業読みが行われていた(例外あり)。2017年10月からは、第一音声は「ご覧のスポンサー」となっている場合は第2音声では「各社の提供でお送りします/しました」とアナウンスされる。


テレビ朝日「ニュースステーション→報道ステーション」(2017年第一四半期現在スポーツコーナーをのぞく)、フジテレビジョン「プロ野球ニュース」(1988年3月まで。[22])、TBSテレビ「NEWS23」(一部のスポンサーのみ)はネットスポンサー各社は30秒のCM提供であっても、60秒扱いでクレジットされている。2014年までは、朝日放送制作の「新婚さんいらっしゃい!」でも、番組出場者にプレゼントとして商品提供している会社は提供秒数に関係なく上記の90秒以上扱いで提供読みされていたが、現在は他番組と同様の扱いとなっている。


TBSテレビのゴールデンタイム枠の一部など、冠スポンサー的に提供したり、一社提供の番組についてはカラーバックの字幕に加え、薄いホワイトバックの「じゅうたん」で表示するものがある(日曜劇場、A-Studioなど)。また、日本テレビでも一部のゴールデンタイム番組(水曜ドラマ、土曜ドラマ、世界一受けたい授業など)の60秒スポンサーでも同様にじゅうたんが使われる事がある。


アニメ番組ではUHFアニメ(特に深夜アニメ)では筆頭提供番組が徐々に増えてきており、角川文庫の近作・「〈古典部〉シリーズ」のアニメ化作品『氷菓』は全国放送の衛星テレビ局・BS11を含め各局にて各社60秒提供を実施、またバンダイ(旧社、現バンダイナムコHD)共同創業者も設立・経営に関与していた同局では筆頭提供枠をアニメ関連番組(基幹枠であるアニメ+枠含む)のほぼ全枠にて設けており、このうち『ガールズ&パンツァー』に至っては番組契約上、製作委員会の主幹事を務めるバンダイビジュアルによる一社提供番組となっている[23]


競馬中継番組(みんなのKEIBAや競馬BEATなど)の場合「主催 JRA」と表示され、「主催は、JRA、日本中央競馬会です/でした」もしくは「この番組(又は放送)は、JRA、日本中央競馬会の主催でお送りします/しました」とアナウンスされる。その他の公営競技である競輪・競艇・オートレース中継ではいずれも通常通り「提供」扱いであり[24]、JRAも競馬中継番組でない一般の番組のときは「提供」扱いとなる。


民間放送教育協会制作の教育番組の場合、数年前まで「協賛 (スポンサー名)」と表示されていたが、現在は他の番組と同様に「協賛」の部分が「提供」になっている。


KBS京都のスポーツ情報番組「とことん!京のスポーツ」や読売テレビの「テレビドクター」では「協賛 (スポンサー名)」と表示されていた。前者は2009年4月に「京スポ」とリニューアルしてからは他の番組と同様に「提供」と表示されている。後者は読み上げも「協賛」としていた。ラジオにおいても、オールナイトニッポンは創設期より長らく番組内容に介入しない「協賛スポンサー」の形を取り、スポンサー読み上げの後「以上各社の協賛で、東京千代田区有楽町・ニッポン放送をキーステーションに全国○○局(放送日時点のネット局数)ネットでお送りします/しました」といったネット局紹介と混合させた読み方を現在も続けている。この読み上げは、タレント・アナウンサー問わず、パーソナリティが生で読み上げる。


ラジオ番組の場合、PT枠がある番組の中には「この番組は(スポンサー)、他各社の提供でお送りします/しました」とアナウンスされている場合がある。さらに、TBSラジオでは枠の全スポンサーがPTとなる場合、「この番組(時間)は、各社の提供でお送りします/しました」とアナウンスされることも多い。


かつてのTBSテレビでは提供入れ替えの際、他局が「ここから(まで)は」というところを、「この時間は」とコメントしていた時期があった。


FIFAワールドカップ(ジャパンコンソーシアム方式となった2002年以降)中継及び関連番組ではJC共通の協賛スポンサーとして、JC加盟民放全局共通の提供クレジットを使用する。サッカーボールをモチーフとしたバックに、まず協賛社表示の前に大会ロゴを表示して「20XX FIFAワールドカップ(デイリー/総集編)、この番組の提供は〜でお送りします/しました」のアナウンスとともに、クレジットが回転して協賛社が表示される(アナウンスは制作局のアナウンサー)。ハーフタイムなどの協賛社入れ替え時は提供読みはなく画面下の表示のみ。なお2014年大会についてはこの共通クレジットのグラフィックは使用しない代わり、協賛社の表示の上に「番組提供」の文字を入れており、番組の冒頭と終了時については1分以上の筆頭スポンサーは読み上げあり、30秒スポンサーは「ご覧のスポンサー」としているが、前半と後半の協賛社入れ替えの段階では筆頭スポンサーも含め「ご覧のスポンサー」としてアナウンスされている(同じくJC共通スポンサーがつくハイライト・関連情報のミニ番組<一部深夜・早朝のスポーツニュース枠内包を含む>については通常の「提供」表示のクレジットのみであり、またすべて30秒の「ご覧のスポンサー」協賛である)。また、同じくJC方式でもオリンピック中継及び関連番組については各制作局それぞれの提供クレジットを使用している。


沖縄テレビ『ひーぷー☆ホップ』では番組のセットに展示されてあるボードにスポンサーが記載されてありスポンサーの読み上げになるとカメラがそこに集中し、それをひーぷーが読み上げている。


2015年に復活した朝日放送『M-1グランプリ』では主要スポンサー数社を「プレミアムスポンサー」と定め、まずじゅうたん付きカラーロゴでプレミアムスポンサー、続いて通常の番組スポンサーを表示した(一部時間帯除く)。提供読みはエンディングを除き「プレミアムスポンサーと(○○、)ご覧のスポンサーの提供でお送りします/しました」だが、エンディングではプレミアムスポンサーを1社ずつ表示して社名を読み上げた。



企業ロゴマークによる企業名の表示


最近では、ロゴなどに使用されている英語の企業名を、提供クレジットに表示する企業が増えている。三菱自動車工業は以前は「三菱自動車」として企業名を出していたが、現在では「MITSUBISHI MOTORS」に変更している。会社名の表示は英語で、アナウンスは日本語で言う場合もある。ちなみに、日本リーバ(現在のユニリーバ・ジャパンも、社名変更してしばらくしてから)や東京ガスなどもこのような表示を行っている。


また2000年代初頭までは、企業名の読み上げを行わないスポンサーのクレジット表示は、CIマークが省略された状態の企業名ロゴのみで表記されているものがほとんどだったが、現在は大半のテレビ局において、ほとんどがCIマークと企業名ロゴを併記したものに変更されている。これに該当する主な大手企業の例は、トヨタ自動車、小林製薬、日清食品などが挙げられる。在京キー局ではまず、日本テレビ、テレビ朝日、フジテレビの順で順次変更された。その後TBS、テレビ東京でも順次変更されているが、2008年現在もTBSは一部、テレビ東京はまだ大半の企業が企業名ロゴのみ(CIマークなし)のままのものが残っている。逆に日本マクドナルドやナイキジャパン、トヨタ自動車、フォルクスワーゲン、BMWが提供する番組はCIマークのみを表示する場合がある。



出演者・声優によるアナウンス


テレビ番組における提供クレジットは各局のアナウンサーが担当するが、バラエティ番組・テレビアニメなどにおいては、出演者やナレーターが提供読みを担当する場合がある[25]。一時期の日本テレビ系『ぐるぐるナインティナイン』では矢部浩之による提供読みの後に岡村隆史の「ありがとうございます(ありがとうございました)」が追加されていた。ラジオ番組の場合は全国ネット番組のローカルスポンサーなどの例外を除けば番組のパーソナリティが提供読みを行う事が多い。


フジテレビ系列で1987年から毎年7月[26]に放送している生放送長時間特別番組『FNS27時間テレビ』では、グランドフィナーレでその年の4月にフジテレビに入社した新人アナウンサーが「FNS27時間テレビ」に提供もしくは協賛したスポンサー各社名を提供クレジットとともに読み上げている。



津波情報発表時の対応


津波情報が発表した場合、画面右下に日本地図と発令状況が表示するがあり、一部のスポンサー名が被ってしまう。このため、一部の放送局はそれに対応した表示をすることがある。



  • 日本テレビでは「提供」の文字は中央のままで、スポンサー名は左に寄せて表示。

  • フジテレビでは「提供」の文字を挿入せず、スポンサー名を左上に寄せて表示。



提供クレジットの非表示


スポンサー企業の判断によっては、提供クレジットに自社名を意図的に表示しない場合がある。具体的には以下のようなケースである。



  • 番組に「俗悪番組」などの批判があり、提供クレジットを入れることによって企業イメージがダウンするおそれがあったり、番組への苦情が企業にまで来てしまう可能性がある場合。俗悪番組批判がスポンサーへの批判や苦情に及んだことがあり、そういったケースへの警戒感に基づくものと思われる。しかしながら番組提供スポンサーは、多くの場合番組内容にも口出しをすることが認められており、これは企業の社会的責任を回避する「事なかれ主義に基づく行動」であるとの批判もある。ただし、提供クレジットには表示されなくても、通例は番組中にCMは放送される(特に花王のCMにおいて、この方式が顕著に見られる)。

  • 番組内容とスポンサー企業の活動内容とがそぐわない場合。たとえば連続ドラマのうち交通事故が重要な要素となっている回では、通してスポンサーとなっている自動車メーカーが、提供クレジットを非表示とする場合がある。この場合も、提供クレジットには表示されなくても、通例は番組内にCMは放送される。

  • また、特定のタレントが出演した場合、提供クレジットを非表示とすることがあっても、通例にCMは放送される。

  • スポンサー企業が不祥事を起こし広告自粛をしている場合。このケースでは、通例番組内のCMも自粛される。しかしながら、スポンサーとして番組枠を確保し続けるためにスポンサーとしての出資は続けられるのが普通である。当該スポンサーの広告時間は公共広告機構(現・ACジャパン)などに譲渡され、その企業がACジャパンに広告枠を寄付したというかたちを取る場合が多い。
    • テレビ東京では「MEDIANET PICTURES」表記に差し替えることがある。




韓国における提供クレジット


韓国では、日本と同様の提供クレジット表示を行っている。ただし、日本のようなアナウンサー等による読み上げは行わない。ラジオ番組では、日本と同様の提供クレジット読み上げを行っている。また1990年代前半頃までは日本とは違い縦文字による提供表示だった。近年は同じ会社が複数表示されることがある。これは1回のOAにつき1つの表示と決まっているためである。また表示方法は近年までは日本と同じ中央の位置で表示されることが多かったが、最近では下や端っこに表示されることが多く表示方法も日本よりは多様化している。



欧米における提供クレジット


アメリカ合衆国などの欧米諸国での提供クレジット読み上げでは、日本のように複数のスポンサーが一画面に表示されず、一画面に一スポンサーが通例である。表示はフルカラーでスポンサーのロゴマークも必ず挿入される。また、スポンサー名を読み上げた後に、そのスポンサーのコーポレートスローガンを読み上げる事が非常に多い(例:「This Program is brought to you by Honda. The Power of Dreams.」)。



その他の地域の提供クレジット




  • 台湾や香港などの中華圏では、提供クレジット表示を一切行わない。


  • タイ王国では番組のエンディングの時に番組クレジットと一緒に流される。そのため提供読みはない。



脚注


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  1. ^ abcde中野明 『放送業界の動向とカラクリがよくわかる本 第3版』、2013年、120頁。


  2. ^ ニュース、情報・ワイドショー番組、バラエティー番組で多く見られる。特に最近ではフジテレビ制作番組にもTBS系列と同様に多い傾向にある(一部の番組は主にCS「フジテレビTWO」でも時差放送されるが、CS放送「フジテレビワンツーネクスト」ではネット・ローカルセールスに関係なく提供クレジット表示は一切行なっていない)。


  3. ^ 再放送および時差ネットでかつ全編パーティシペーションとなる場合(通常のレギュラー番組がプロ野球中継などで時差放送となった場合も含む)は基本的に表示されることがないが、一部の番組ではネット回線を受けてそのまま録画して時差放送を行う都合上、本編中で右下に出るクレジットについては、スポンサー表示部分の箇所を番組タイトルまたは放送局名(略称)のロゴが入った四角枠を被せて完全に隠す措置がとられる場合もある。


  4. ^ TBSやテレビ朝日では、スポンサーの入れ替えを表現するために、スポンサーのロゴが回転する演出がとられる。朝日放送は「ここまでの提供は」「ここからの提供は」のテロップで入れ替えを表現する。


  5. ^ 提供クレジット画面自体や、ここで使われる映像・音楽・絵などを「提供ベース」「提供バック」「提供画面」「提供絵」と呼ぶ場合がある。


  6. ^ 同局で放送されていた『追跡』の名残り


  7. ^ フジテレビでは通常放送(2011年7月以外)でもめざましテレビの一部パートや一部のスポーツ番組などにおいては複数スポンサーの場合でも「提供」の文字を挿入していない。また7月23日夜から24日についてはFNS27時間テレビがあった為すべて縮小版が用いられている(ネットセールス・関東ローカルセールスではブルーバックに近い背景の長方形枠内に企業名を挿入。関東以外のローカルセールスは通常放送と同じフォーマット)。


  8. ^ BSジャパンではノンスポンサーの穴埋めとしての表示だけでなく、放送局区別としての表示も兼ねている。これは主にTXN系列地上波放送の受信エリアでは地上波・BS同時放送番組で受信している放送が地上波かBS波かを明確にするためである。


  9. ^ 尺の短い前者が主に使われる。


  10. ^ 民放5系列が揃っている北海道内・愛知県内の民放各局では、全ての局が「フェードイン - フェードアウト」で提供クレジット表示を行っている。


  11. ^ テレビ東京系列 (TXN) では全ての局が「フェードイン - フェードアウト」で提供クレジット表示を行っている。


  12. ^ 東海テレビでは地上デジタル放送開始までは「フェードイン - フェードアウト」で出していた時期があった。


  13. ^ 讀賣テレビ:スポンサーのみ。それ以外のマスター送出のテロップ表示はすべて「フェードイン - フェードアウト」(動きは早め)。デジタル対応マスター更新前の一時期における一部番組と1980年代中ごろでは「カットイン - フェードアウト」で表示していたこともある。


  14. ^ 過去には北海道放送(1998年から2006年2月のアナログ・デジタル統合マスター更新まで)、札幌テレビ放送(1980年代から2006年3月のアナログ・デジタル統合マスター更新まで)、青森朝日放送(1991年の開局から2005年10月のアナログ・デジタル統合マスター更新まで)、テレビ朝日(1999年から2004年2月の六本木ヒルズにある現社屋のアナログ・デジタル統合マスター更新までと、2004年2月から2014年6月の地上(デジタル)・BS統合マスター更新まで。)、東海テレビ放送(地上デジタル放送開始から2017年2月のマスター更新まで)、テレビせとうち(2006年の現社屋移転まで)、BS朝日(2000年12月の開局から1年ほど)などでも「カットイン - カットアウト」で表示を行っていた


  15. ^ 日本テレビ:全時間帯は1980年代前半 - 1993年まで(ごく一部の番組を除く)。1994年から2000年ごろまでは直後にCMが入る時のみ行なわれていた(直後にCMが入らない場合はフェードアウトで消去)


  16. ^ フジテレビ:河田町旧社屋時代。一時「フェードイン - フェードアウト」で表示していた時期がある。台場本社移転まで続いた。


  17. ^ テレビ朝日:アークヒルズ社屋時代。1986年 - 1999年まで。それ以降、2004年2月の六本木ヒルズにある社屋の送出マスター稼動までは「カットイン - カットアウト」だった。


  18. ^ 関西テレビ放送のアナログ放送では1998年秋以降、長らくこのパターンだったが、2009年7月のデジタル・アナログ統合マスター導入によりデジタル放送と同じく「フェードイン - フェードアウト」での表示となった(地上デジタル放送は2003年12月の開始当初から「フェードイン - フェードアウト」)


  19. ^ テレビ大阪:1982年開局時 - 1998年3月のマスター更新まで


  20. ^ 2011年11月頃からこれまで開局当初から行なわれていた「カットイン - カットアウト」形式での表示から変更されたが、2012年3月頃に「フェードイン - フェードアウト」形式に再変更された。


  21. ^ 主に新潟総合テレビにおける「FNNプライムニュース α」やテレビ宮崎における「NEWS ZERO」が挙げられる。


  22. ^ 同年4月以後はすべてスポンサー読み上げ無しの30秒扱い。「すぽると!」も一部曜日を除き継続。


  23. ^ なお、同局以外の地上波ネット局(主要提携先のTOKYO MX含む)では従来通り同社を中心とした各社扱い提供(※秒数無関係)となっている。


  24. ^ そもそも、中央競馬は日本中央競馬会が主催者であるが、その他の公営競技である地方競馬・競輪・競艇・オートレースはいずれも主催者は地方公共団体あるいは地方公共団体で構成する一部事務組合であり、日本モーターボート競走会やJKA等は主催者ではない。


  25. ^ テレビ朝日系では実際に東映特撮枠の一シリーズ、『平成ライダー』枠での初期のコロムビア音楽制作作品(『クウガ』及び『アギト』の両作品)にて、主演・客員出演の俳優・声優が提供読みを行っていた。


  26. ^ ただし、2003年度は6月、2013年度は8月、2017年度と2018年度は9月にそれぞれ放送した



関連項目



  • ヒッチハイク (放送)

  • カウキャッチャー (放送)

  • パーティシペーション

  • コマーシャル


  • 秘密結社鷹の爪 カウントダウン - テレビ業界初、非提供アナウンスが流れた作品。




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