飯豊山
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飯豊山 | |
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山形県側から望む飯豊山 | |
標高 | 2,105.1 m |
所在地 | 日本 山形県西置賜郡小国町 新潟県東蒲原郡阿賀町 福島県喜多方市 |
位置 | 北緯37度51分17秒 東経139度42分26秒座標: 北緯37度51分17秒 東経139度42分26秒 |
山系 | 飯豊山地[1] |
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プロジェクト 山 |
飯豊山(いいでさん)は、飯豊山地[1]の標高2,105.1 mの山である。主峰は飯豊本山とも呼ぶ。
目次
1 概要
1.1 山名の由来
2 飯豊連峰の主な山
3 山岳信仰
4 登山
4.1 アクセス
4.2 登山口付近にある登山小屋
4.3 登山道上にある登山小屋
5 参考画像
6 脚注
7 関連項目
8 外部リンク
概要
磐梯朝日国立公園内に位置し、可憐に咲く高山植物が有名で、日本百名山や東北百名山、やまがた百名山のひとつに数えられている。飯豊連峰の最高峰は、標高2,128 mの大日岳である[2]。
飯豊山は、福島県と新潟県そして山形県三県の県境にあるが、南東麓の福島県側から山頂を経て御西岳に至る登山道付近のみが福島県喜多方市になっており、山頂付近は喜多方市である[3]。理由は、明治期に廃藩置県後飯豊山付近が新潟県に編入されたが、飯豊山神社宮とする福島県側の猛烈な反対運動により、参道にあたる登山道および山頂を再び福島県にすることで決着した結果である[3]。そのため、福島県の県境がいびつな結果になっている[4]。
山名の由来
飯豊山の名の由来には諸説あり、確定していない。福島県会津地方では「いいとよさん」とも呼び、雪化粧した山容が飯を豊かに盛った様子に見えることから、この名がついたとされる[5]。
陸奥国風土記逸文には飯豊山の名の由来について、以下の2つの伝承が記されている(飯豊青皇女の項目も参照のこと)。
「この山は豊受比売神の神域であった。(履中天皇の皇女である)飯豊青皇女が物部氏を遣わして豊受比売神に御幣を奉納した。それでこの山を飯豊と呼ぶようになった」
「垂仁天皇の時代に飢饉が発生し、多くの人々が死んだ。そのため、この山を『宇惠々山』と呼ぶようになった。後に好字に改めて豊田と呼ぶようになり、さらにそれが変化して飯豊と呼ぶようになった」
飯豊(いいとよ)を歴史的仮名遣いで表記すると、「いひとよ」となる。「いひとよ」とは古代日本語でフクロウをさす言葉であり、それが語源であるという説もある。他にも、山麓に温泉(湯ノ平温泉)があることから「湯出(ゆいで)」が変化したものだとする説がある[6]。
飯豊連峰の主な山
- 飯豊山 (2,105.1 m) :飯豊本山であり、飯豊山神社が置かれている。晴れた日には月山、日本海、佐渡島、朝日岳、磐梯山、猪苗代湖などが望める。
- 大日岳 (2,128 m) :飯豊連峰の最高峰[2]
北股岳 (2,024.9 m)- 烏帽子岳 (2,017.8 m)
- 御西岳 (2,012.5 m)
三国岳 (1,644 m)- 地蔵岳 (1,539 m)
山岳信仰
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652年(白雉3年)、知同和尚と役小角が開山したとされる古い山岳信仰の場である。飯豊山大権現を祀る修験の場として栄え、江戸時代初期までには修験道の修験者が多く訪れた。元禄期以降は修験色は弱まり、稲作信仰、成人儀礼、死者供養などを中心とする庶民信仰の形態に移行した。
また、明治初年の神仏分離によって飯豊山神社となり、地域住民から崇敬された。特に太平洋戦争前までは、飯豊山への登頂は少年の成人儀式として用いられたことから地域との密着性が高まった。15歳までに登頂しなかったものは一人前として認めてもらえなかった(通過儀礼も参照)ことから、盛んに集団登山「御山駆け」が行われていたのである。終戦後は、こうした習慣が廃れはしたものの、女人禁制が解除され、多くの登山者が訪れる山として変貌した。前述したように県境の設定の原因にもなった。
登山
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四方から登山道が整備されているが、飯豊山地は朝日山地と並び東北アルプスの異名を持ち、山容が非常に大きく万年雪も残るため、充分な装備が必要である。環境省が歩道を整備し環境保全に努めている。また3県、3市4町1村からの登山アクセスが可能なためルートによっては各案内箇所が変わるため注意が必要である。
アクセス
- 一ノ木(川入)登山口(福島県喜多方市):磐越西線山都駅下車。夏季はバスあり。
- 奥川(弥平四郎・やへいしろう)登山口(福島県西会津町):磐越西線徳沢駅下車。夏季はバスあり。
- 実川(さねがわ)登山口(新潟県阿賀町):オンベ松尾根。磐越西線日出谷駅下車、タクシー利用。
- 大日杉(だいにちすぎ)登山口(山形県飯豊町):適当な下車駅がないが、タクシーを用いる場合は最寄り駅は米坂線羽前椿駅。
- 飯豊山荘 - 温身平(ぬくみだいら)登山口(山形県小国町)石転び沢コース、ダイクラ尾根コース、梶川尾根、丸森尾根:夏期登山シーズン中は飯豊山荘まで米坂線小国駅よりバスあり。周回が可能なため、自家用車でこの登山口から入る人が多い。
- 胎内登山口(新潟県胎内市):足の松尾根。羽越本線中条駅下車でタクシー利用。以前は門内岳に向かう胎内尾根も用いられていたが、廃道。
- 上赤谷口(新潟県新発田市):オーイン尾根。羽越本線新発田駅下車、タクシー利用。途中の湯ノ平温泉までは観光客も多い。
- 大石口(新潟県岩船郡関川村):大石ダム-大熊尾根、権内尾根。米坂線越後下関駅下車バスあり。
登山口付近にある登山小屋
- 御沢野営場(福島県喜多方市)
- 大日杉登山小屋(山形県飯豊町)
- 梅花皮小屋(山形県小国町)
登山道上にある登山小屋
- 三国岳避難小屋(福島県喜多方市)
- 切合避難小屋(福島県喜多方市)
- 飯豊山避難小屋 別称:本山小屋(福島県喜多方市)
- 祓川山荘(福島県西会津町)
- 湯の平山荘(新潟県新発田市)
- 門内小屋(新潟県胎内市)
- 頼母木小屋(新潟県胎内市)
- 御西小屋(新潟県阿賀町)
- 朳差小屋(新潟県関川村)
参考画像
大朝日岳から飯豊本山と大日岳を望む
疣岩山から大日岳と御西岳を望む
厳冬の飯豊連峰
右が飯豊本山、中央左が御西岳、左が大日岳
梅花皮岳から見た北股岳(手前は梅花皮小屋)
脚注
- ^ ab“日本の主な山岳標高(新潟県)”. 国土地理院. 2011年11月14日閲覧。
- ^ ab“地図閲覧サービス(大日岳)”. 国土地理院. 2011年11月14日閲覧。
- ^ ab『知れば知るほど面白い! 日本地図150の秘密』 日本地理研究会(編)、彩図社、2014年12月22日、16-17頁。.mw-parser-output cite.citation{font-style:inherit}.mw-parser-output .citation q{quotes:"""""""'""'"}.mw-parser-output .citation .cs1-lock-free a{background:url("//upload.wikimedia.org/wikipedia/commons/thumb/6/65/Lock-green.svg/9px-Lock-green.svg.png")no-repeat;background-position:right .1em center}.mw-parser-output .citation .cs1-lock-limited a,.mw-parser-output .citation .cs1-lock-registration a{background:url("//upload.wikimedia.org/wikipedia/commons/thumb/d/d6/Lock-gray-alt-2.svg/9px-Lock-gray-alt-2.svg.png")no-repeat;background-position:right .1em center}.mw-parser-output .citation .cs1-lock-subscription a{background:url("//upload.wikimedia.org/wikipedia/commons/thumb/a/aa/Lock-red-alt-2.svg/9px-Lock-red-alt-2.svg.png")no-repeat;background-position:right .1em center}.mw-parser-output .cs1-subscription,.mw-parser-output .cs1-registration{color:#555}.mw-parser-output .cs1-subscription span,.mw-parser-output .cs1-registration span{border-bottom:1px dotted;cursor:help}.mw-parser-output .cs1-ws-icon a{background:url("//upload.wikimedia.org/wikipedia/commons/thumb/4/4c/Wikisource-logo.svg/12px-Wikisource-logo.svg.png")no-repeat;background-position:right .1em center}.mw-parser-output code.cs1-code{color:inherit;background:inherit;border:inherit;padding:inherit}.mw-parser-output .cs1-hidden-error{display:none;font-size:100%}.mw-parser-output .cs1-visible-error{font-size:100%}.mw-parser-output .cs1-maint{display:none;color:#33aa33;margin-left:0.3em}.mw-parser-output .cs1-subscription,.mw-parser-output .cs1-registration,.mw-parser-output .cs1-format{font-size:95%}.mw-parser-output .cs1-kern-left,.mw-parser-output .cs1-kern-wl-left{padding-left:0.2em}.mw-parser-output .cs1-kern-right,.mw-parser-output .cs1-kern-wl-right{padding-right:0.2em}
ISBN 978-4-8013-0038-5。
^ 喜多方の大地を潤し多くの愛(めぐみ)をもたらす :::飯豊山の愛(めぐみ):::(2014年11月10日時点のアーカイブ) - 喜多方市、2014年9月18日閲覧
^ 『日本百名山を登る 上巻』 昭文社、1999年、ISBN 4-398-13209-0
^ 『日本百名山を登る 上巻』 昭文社、1999年、ISBN 4-398-13209-0
関連項目
- 日本百名山
- 磐梯朝日国立公園
- 飯豊山地
外部リンク
磐梯朝日国立公園 - 環境省
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